北海道の北東部、オホーツク海に力強く突き出た部分が、知床半島。
アイヌ語で「大地が尽きるところ」という意味を持つのだとか。
この半島には平野部がほとんどなく、険しい山々が、突然海に落ち込んでいるかのようです。
この地形が、まさに手付かずの大自然を残してくれたのですね。
半島で街といえるのはウトロと羅臼のふたつだけ。
この2点を結んで半島を横切る『知床横断道路』以外、内陸に入る主要な道路は一本もありません。
海岸線を一周する道路もないため、突端の知床岬を観光するには、知床観光船を利用して、海上からということになります。
まさに人跡未踏の秘境、という言葉がぴったりな知床は、世界自然遺産に登録されています。
ヒグマ、エゾシカといった北海道を代表する大型の動物をはじめ、シマフクロウ、オオワシ、オジロワシといった希少種とされる野鳥も生息していますが、もちろん、いつでも見られるというわけではありません。
ヒトと野生が程よい距離を保ちながら共存しているのが、知床の魅力でもあります。
西側のウトロ、東側の羅臼、この二か所が観光の拠点。
知床半島は、温泉が豊富なところも魅力で、しかも無料露天風呂も多いですから、温泉巡りも旅行プランに加えてはいかが?西側には秘湯ファン憧れの湯、『カムイワッカ湯の滝』があります。
ここは、バス停から川の中を半時間ほど歩き、豪快に湯が流れ落ちる滝つぼにつかる、というダイナミックな温泉です。
また東側の温泉を代表するのが、セセキ温泉。
こちらは波打ち際の露天風呂で、満潮時には水没してしまうという温泉です。
実はこの「セセキ」という言葉、アイヌ語で「温泉」の意味があり、昔は道内あちこちに「セセキ」があったはずなのです。
現在では、全て「湯」にとってかわられ、この知床半島だけに地名として残っているとか。
その意味からも貴重な温泉といえるでしょう。
なお、知床半島の観光は、冬季の道路閉鎖や自然環境を守るための通行規制が行なわれており、レンタカーなど一般車両の乗り入れができないところもあるので、あらかじめ注意しておくこと。
しかし、こうしたきめ細かな環境への配慮が、次世代へ知床の大自然を手渡すために必要といえるのではないでしょうか。